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2011/04/12 (Tue) イケてない一日

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砂の白


「あのね」
電車が来た時、彼は不意に言いました。
「負けちゃ駄目だよ。うつくしいものは必ず消えないんだから」
―pg 27

・・・その詩に眼を走らせた時、母さんは急に泣きそうになりました。あの雨のふる神宮外苑を、銃を肩にして分列行進せねばならなかった勝之さんやほかの学生達が、たまらなく可哀想に思えたのです。ねがっているのは、たった一つの倖せと愛。それなのに彼等はいま、そのささやかな願いさえふり捨てて死の世界に行くのです。
―pg33

「あの人もあの人なりに美しいもの、善いものを求めていたのでしょうけど。私にはわからなくなりました」と言った。
「生きるって、こんなにむつかしいことかと、この一年で、たっぷり味わいました。一体、美しいこととか、善いことって一体、何なのでしょうか」
  (中略・・・印度、デリーの町並みの描写)
「私たちのやっていることが、果たして美しいことか、善いことかは、必ずしもわかりません。ここだって人間の集まりですから、人間関係にも仕事にもイヤな面やきたない面があります。でも、たしかなことは・・・・・ここでは病気という、たしかな悪と戦っていることです。それが、今、私にやり甲斐のある仕事だと考えさせるんです。(中略)」

「有難うございました。恩智さんのおっしゃった、絶望しないことをもう一度、考えてみます」
「そうしてください。人間の歴史は・・・・・ある目的に向かって進んでいる筈ですよ。外目にはそれが永遠に足ぶみしていえるように見えますが、ゆっくりと、大きな流れのなかで1つの目標に向かって進んでいる筈ですよ
「目標?それは何でしょうか」
人間がつくりだす善きことと、美しきことの結集です
恩智は車のエンジンをかけた。
―pg307~309

『砂の城』-遠藤周作

☆★☆★☆

もう、号泣。
素晴らしい作品。
遠藤周作らしさ、っていうのは、まったく感じさせないけど、
とても共感できたし、1つの答えが出せた。

読み終えた後、ものすごく壮大な何かを胸の中で感じさせられたわ。

決して、「純文学」には入らない作品ではあるけど、それ以上の、「ナニカ」を持っていると思う。
うん。
2007.06.04(23:34)|今日の一冊コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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プロフィール

snoms

Author:snoms
26歳(♀)

小六~高校:約7年弱、南半球オーストラリアで暮らし、
大学:四ツ谷にある大学で学び、
「東京」の大学の大学院で、ラテンアメリカの経済で修士修了。
現在、東京のど真ん中で、日本の貿易の活性化に努める日々。

毎日が
最高に刺激的で、
最高に楽しい。

旅が大好きだけど、日本も大好き。
写真も大好きだし、読書も大好き。

「人」が大好きなんだ。
人との繋がりを大切に、そんな毎日。

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